世の中いろんなスポーツがありますね。それぞれの動きによって体の使い方に違いはあるものの、基本的な体の動かし方はだいたい同じです。その動かし方には2つのポイントがあります。
まず一つは、「動作は体の一つのある部分だけで行われるのではなく、全身の連動した動きとして行われている。」ということ。動きの連鎖といって「キネティックチェーン」と言います。 例えば、後ろ手に縛られて、脚だけで走ると、ものすごく走りにくいし、疲れますよね。ということは、走るという動作は脚だけでは効率よく走れないことが分かります。体幹の捻りと腕の振り という全身の連動があってはじめて、効率よく走ることができるのです。
野球の投球動作のキネティックチェーンを見てみましょう。
①脚を使って体重移動→腰の回転
②腰の回転→体幹や肩の回転
③肩の回転→腕・ひじ・手首・指先からボールがリリース
といった動作の連鎖(キネティックチェーン)が起きているのが分かりますね。わ、分かりますね?(汗)
もう一つは、スポーツ動作において、脚や腕は 「体軸に対して斜め方向(対角)」に動かすことが多いということ。しかもその動きは内側や外側への捻り(らせん)の動きが伴うことが多いです。
つまり「対角・らせんの動き」がスポーツのパフォーマンスにおいて重要な要素になっていると言えます。
例えば、野球の投球動作。腕の動きは、体軸を斜めに横切る対角線(斜め後ろ上方向から斜め前下方向)上の動きですね。イメージできますか?しかも、腕は外側から内側への捻りの動作が加わっています。
この「キネティックチェーン」と「対角らせん」があらゆるスポーツ動作の基礎となる動作であり、筋力を効率よく発揮することができる動作なのです。
ちょっと難しいお話でしたね…。かなり…?
さてさて、今回の【D2】エクササイズはこのキネティックチェーンと対角らせんの動きを習得するためのエクササイズです。簡単に見えますが、キチンと体幹の対角ライン上を動かし、 らせんの動きを伴いながらコントロールするのは難しいですよ。心してかかってください(笑)
では、やってみましょう!習うより慣れろです。全身をまんべんなく動かすことができるので、やり終えた後は爽快感を味わえますよ!
【やり方】 左右 5~10回ずつ
今回はミニボールを使って行います。
目線はミニボールを追いかけること。
片側をまず5~10回ぐらいやりましょう!